2025/03/28
自己血糖測定(SMBG)と持続血糖測定(CGM)の保険適応について
~糖尿病治療を支える大切なしくみ~
- 血糖測定ってどうして大切なの?
糖尿病の治療では、血糖値を安定させることがとても大切です。
血糖値が高すぎると合併症のリスクが増え、低すぎるとふらつきや意識障害が起きることも。
だからこそ、日常の血糖値を「見える化」することが、安心・安全な治療につながります。
- 血糖測定の2つの方法
◆ 自己血糖測定(SMBG)
- 指先から1滴の血を出して、血糖測定器で数値を測定
- 自分のタイミングで血糖値を確認できる
- インスリン量の調整などにも使われます
◆ 持続血糖測定(CGM)
- 小さなセンサーを腕や腹部に貼って、24時間血糖値の変動を自動で記録
- スマホやリーダーでデータを確認
- アラート機能で低血糖や高血糖の早期発見にも役立ちます
例:FreeStyleリブレ、Dexcom G6など
- 保険が使えるのはどんなとき?
自己測定も、センサーを使った測定も、条件を満たせば保険で受けることができます。
✅ 自己血糖測定(SMBG)の保険適応
以下のいずれかに当てはまる方が対象になります:
- 1型糖尿病の方
- 2型糖尿病で1日1回以上インスリン注射をしている方
- 妊娠中の糖尿病(妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠)
💡1日1回のインスリン使用:1日1回まで測定可能
💡1日3回以上のインスリン使用:1日最大4回まで保険適用
✅ 持続血糖測定(CGM)の保険適応
【FreeStyleリブレ、Dexcom G6 などの保険適用対象】
- 1型糖尿病の方
- 2型糖尿病で1日1回以上インスリン注射をしている方
💡FreeStyleリブレなどは、月2個(1個14日間使用)まで保険で使用可能
💡専用リーダーは初回処方時のみ保険適用対象です
- どんな費用が保険でカバーされる?
保険が使えると、以下のようなものがカバーされます:
SMBG(自己血糖測定)の場合
- 測定器(1回のみ)
- 測定チップ(1日最大4回分まで)
- 穿刺器・針(ランセット)
CGM(持続血糖測定)の場合
- センサー(14日ごとに1個)
- 初回のリーダーまたはアプリ
- 医師による指導・データの管理料
※患者さんの自己負担は通常3割(高齢者は1~3割)です。
- 保険を使うときの注意点
- 医師の指導のもとで使用していることが前提です
- 測定回数や使用機器は、決められた範囲内での使用が必要です
- 記録(紙やアプリ)を残し、診察時に医師に見せるようにしましょう
- 血糖測定の結果をもとに、インスリンや薬の調整が行われます
- よくある質問(Q&A)
Q:インスリンを使っていないけど、CGMを使いたい
→ 現時点では保険適用外です。ただし、自費で使うことは可能です。希望される場合は医師にご相談ください。
Q:測定器が壊れたらどうする?
→ SMBGの測定器は保険では原則1回限りの支給です。故障時はメーカー保証や自費で対応となります。
Q:測定を忘れた日はどうなるの?
→ 測定回数に応じてチップが処方されるため、毎日の測定が前提になります。無理のない範囲で、習慣にしましょう。
- まとめ
血糖測定は、糖尿病の自己管理に欠かせない「健康の見張り役」です。
保険を上手に活用することで、負担を減らしながらしっかり血糖管理ができます。
✔ 医師と相談して、どの方法が合っているか確認しましょう
✔ 記録を活用して、自分に合った生活リズムを見つけましょう
✔ わからないことは遠慮なくスタッフに聞いてください