2026/09/10
マンジャロで痩せない・体重が停滞する7つの原因|効かなくなった?対処法も解説
マンジャロを使用している方から、
「最初は体重が減ったのに最近減らなくなった」
「2.5mgを使っているけれど全然痩せない」
「体重が1か月ほとんど変わらない」
「マンジャロが効かなくなったのでしょうか?」
という相談を受けることがあります。
しかし、体重が一時的に減らなくなったからといって、マンジャロが効かなくなったとは限りません。
チルゼパチドによる体重減少も一定の速度で一直線に続くわけではなく、治療期間が長くなるにつれて減量速度が緩やかになり、最終的には体重の停滞期に入ることが分かっています。SURMOUNT-1・4の解析では、体重停滞までの中央値は開始時BMIによって約24~36週で、72週までには大部分の参加者が停滞期に達していました。
では、なぜマンジャロを使用していても体重が減らないことがあるのでしょうか。
1.まだ治療を始めて間もない
特にマンジャロ2.5mgを開始して1~4週間程度の場合、体重があまり減っていなくても珍しいことではありません。
2.5mgは治療開始時に使用される低用量です。日本で承認されている2型糖尿病に対する用法では、週1回2.5mgから開始して4週間後に5mgへ増量します。
そのため、2.5mgを数回使用しただけで、
「1kgしか減らなかった」
「ほとんど変わらなかった」
としても、それだけで治療効果がないとは判断できません。
実際、SURMOUNT-1の追加解析では、初期の体重減少が比較的小さかった人でも、治療を継続することで72週時点では多くの人が5%以上の体重減少に到達していました。
短期間の数字だけで判断しないことが重要です。
「マンジャロ2.5mgはどれくらい痩せる?効果・副作用・5mgへ増量する時期を解説」
2.現在の用量では効果が十分でない
マンジャロは、人によって効果を感じる用量が異なります。
2.5mgから食欲が大きく低下する方もいれば、5mg以上になってから食事量の変化を実感する方もいます。
肥満・過体重を対象としたSURMOUNT-1では、72週後の平均体重変化率は5mgで−15.0%、10mgで−19.5%、15mgで−20.9%で、平均的には高用量ほど大きな体重減少が認められました。
ただし、
「体重が止まったからすぐ増量する」
という考え方は適切ではありません。
食欲、食事量、吐き気などの副作用、これまでの体重減少率などを確認して、増量するかどうかを判断します。
「マンジャロ5mgへ増量すると効果は変わる?2.5mgとの違い・増量の目安」
3.体重が減ったことで必要なエネルギー量も減っている
これは非常に重要です。
例えば100kgのときと80kgまで減量した後では、同じ生活をしていても身体が必要とするエネルギー量は同じではありません。
体重が減れば、身体を維持したり動かしたりするために必要なエネルギーも少なくなります。
そのため、
治療開始時と同じ食事量を続けているのに、途中から体重が減りにくくなる
ということが起こります。
これはマンジャロ特有の問題というより、減量そのものに伴って起こる自然な現象です。
実際、チルゼパチド治療でも、体重減少速度は初期ほど大きく、その後徐々に緩やかになることが確認されています。
したがって停滞したときには、単純に薬を増やすだけでなく、現在の体重に合わせて食事量や生活習慣をもう一度見直すことも大切です。
4.「食事量は少ない」つもりでもカロリーが増えている
マンジャロによって1回の食事量が減っていても、
間食、甘い飲み物、アルコール、菓子類、ナッツ類、ドレッシングや調味料などから、予想以上にエネルギーを摂取していることがあります。
特に、
「朝食を抜いているから大丈夫」
「夕食は少量しか食べていない」
という場合でも、1日全体で見ると摂取量が思ったほど減っていないことがあります。
体重が停滞したら、厳しい食事制限を始める前に、まず3~7日程度、飲み物や間食を含めて実際に何を摂取しているか記録してみると原因が見つかることがあります。
マンジャロは食事をしなくても自動的に体脂肪を減らし続ける薬ではありません。
薬による食欲の変化と、適切な食生活を組み合わせることが重要です。
5.体重が減ったことで活動量も減っている
食事量だけではなく、活動量も重要です。
減量中には、
「以前より疲れやすくなった」
「食事量が減って動かなくなった」
「歩数が減った」
といった変化が起きることがあります。
ジムで行う運動だけではなく、
歩く、階段を使う、家事をする、立っている時間を増やす
といった日常生活の活動もエネルギー消費に影響します。
さらに、チルゼパチドによる減量では主に脂肪が減りますが、減少した体重のすべてが脂肪というわけではありません。
SURMOUNT-1の体組成サブスタディでは、減少体重のおよそ75%が脂肪量、約25%が除脂肪量でした。
そのため、減量中には十分なタンパク質摂取とともに、可能であれば筋力トレーニングを取り入れて筋肉量の維持を目指すことも重要です。
6.便秘・水分・塩分などで一時的に体重が隠れている
体脂肪が減っていても、体重計の数字が毎週きれいに下がるとは限りません。
体重には、
便通、水分摂取量、塩分摂取、炭水化物摂取、月経周期などによる短期的な変動があります。
マンジャロでは便秘もみられるため、便通の変化によって数日間体重が動かないこともあります。
そのため、
昨日より500g増えた
1週間変わらなかった
というだけで「マンジャロが効かなくなった」と判断する必要はありません。
毎日の数字だけを見るより、同じ条件で測定し、2~4週間程度の体重推移を見る方が実際の変化を判断しやすくなります。
また、体重だけではなく腹囲や衣服のサイズも一緒に確認するとよいでしょう。
7.薬だけでは説明できない原因が隠れている
適切に治療しているにもかかわらず体重がほとんど減らない場合には、マンジャロ以外の要因を確認することもあります。
例えば、体重増加に影響する可能性のある薬剤を使用していたり、睡眠不足が続いていたり、生活リズムや活動量が大きく変化している場合があります。
また、体調や症状によっては、甲状腺機能など別の医学的要因を確認する必要がある場合もあります。
さらに、
注射を忘れている
投与間隔が一定していない
自己判断で用量を変更している
といった場合には、本来期待される治療効果が得られない可能性があります。
「もう効かないから」と自己判断で増量する前に、現在の薬の使い方や健康状態を医師と一度確認することが大切です。
停滞期になったら、すぐ増量した方がいい?
必ずしもそうではありません。
チルゼパチドの臨床試験でも、治療が進むにつれて体重減少が緩やかになり、停滞期に入ることは一般的です。
SURMOUNT-1の解析では、開始時BMIが高い人では中央値約36週で停滞期に入り、高用量のチルゼパチドを使用した人ほど停滞期に達する時期がやや遅い傾向がありました。
ただしこれは、
「停滞したら高用量にすればよい」
という意味ではありません。
増量によって吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状が強くなる可能性もあります。SURMOUNT-1でも消化器症状は主な有害事象で、特に増量期に多くみられました。
増量を検討する場合には、
現在の用量での治療期間、体重減少率、食欲、食事量、副作用、目標体重
などを総合的に考えます。
「1~2週間減らない」は停滞期?
1~2週間体重が変わらないだけなら、水分量などによる短期的な変動の可能性があります。
一方、研究上の「体重停滞」はもっと長い期間で評価されています。
SURMOUNTの解析では、12週間の体重変化が5%未満で、その後も同様の状態が続くことを体重停滞として定義しています。
したがって、
「1週間減らなかった=停滞期」
ではありません。
短期間の体重変化だけを見て、薬を変更したり増量したりしないことが大切です。
まとめ|マンジャロで体重が止まっても、すぐ「効かなくなった」と判断しない
マンジャロ治療中に体重が減りにくくなる主な理由は、
- 治療開始からまだ期間が短い
- 現在の用量では効果が十分でない
- 体重減少に伴って必要エネルギー量が低下した
- 食事・間食・飲み物からの摂取量が増えている
- 活動量や筋肉量が低下している
- 便秘や水分変動で体重減少が見えにくい
- 薬剤・生活習慣・その他の医学的要因がある
などです。
体重停滞そのものは、チルゼパチド治療でも起こり得る自然な経過です。
「痩せない=すぐ増量」ではなく、まず原因を一つずつ確認することが重要です。
京都でマンジャロによる治療を受けている・検討している方へ
梶山内科クリニックでは、京都市下京区で対面・オンライン診療による肥満・ダイエット外来を行っています。
マンジャロ治療中に、
「体重が減らなくなった」
「増量するべきか分からない」
「食事内容を見直したい」
といった場合にも、体重推移や副作用、食事内容などを確認しながら治療方針を検討します。