2026/09/11
HbA1cが高いのに空腹時血糖は正常なのはなぜ?
健康診断で、
「空腹時血糖は正常なのに、HbA1cだけ高かった」
ということがあります。
これは珍しいことではありません。
空腹時血糖は採血したその時の血糖値を表すのに対し、HbA1cは過去1~2か月程度の血糖状態を反映する指標です。
そのため、空腹時血糖が正常でも、食後に血糖値が大きく上昇している場合などにはHbA1cが高くなることがあります。
一番多いのは「食後血糖が高い」ケース
糖尿病の初期では、まず食後の血糖値が上がりやすくなることがあります。
例えば、
空腹時血糖 100mg/dL
HbA1c 6.2%
という場合、朝食前の血糖値はそれほど高くなくても、昼食や夕食のあとに血糖値が大きく上昇している可能性があります。
なぜ食後だけ血糖値が上がるの?
食事をすると血糖値が上昇し、それに合わせて膵臓からインスリンが分泌されます。
糖尿病の初期には、
食事に合わせたインスリンの分泌が遅れたり、インスリンが効きにくくなったりする
ことで、食後の血糖値が高くなることがあります。
一方、食事をしていない時間帯には血糖値が比較的正常に保たれていることもあります。
そのため、
「朝の血糖値が正常だから糖尿病ではない」
とは言い切れません。
HbA1cが6.0~6.4%なら詳しい検査を考えることも
HbA1cが**6.0~6.4%**の場合は、糖尿病の疑いを否定できない範囲とされ、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)が推奨されています。
75gOGTTでは、空腹時にブドウ糖を飲み、その後の血糖値の変化を調べます。
これによって、
正常型なのか
境界型なのか
糖尿病型なのか
を詳しく確認できます。
HbA1c 6.5%以上の場合は?
HbA1c 6.5%以上は糖尿病型に該当します。
空腹時血糖が126mg/dL未満でも、HbA1cが6.5%以上であれば糖尿病の可能性があるため、医療機関で確認することが大切です。
ただし、HbA1cだけが1回6.5%以上だった場合に、それだけで必ず糖尿病と確定するわけではありません。
血糖値や再検査の結果などを合わせて診断します。
HbA1cと血糖値が合わないこともある?
あります。
HbA1cは赤血球中のヘモグロビンを利用した検査なので、貧血など赤血球の状態によって実際の血糖状態とずれることがあります。
そのため、
空腹時血糖は正常なのにHbA1cだけかなり高い
など、数値の差が大きい場合には、食後血糖だけでなく、貧血など他の原因についても確認することがあります。
空腹時血糖が正常でもHbA1cが高ければ放置しない
健康診断で、
空腹時血糖は正常
+
HbA1cが高い
という結果だった場合でも、「血糖値は正常だったから大丈夫」と判断しないことが大切です。
特に、
-
HbA1c 6.0%以上
-
年々HbA1cが上昇している
-
肥満がある
-
糖尿病の家族歴がある
-
高血圧や脂質異常症がある
といった場合には、一度詳しく調べることをおすすめします。
京都市でHbA1cが高いと言われた方へ
梶山内科クリニックでは、糖尿病専門医による糖尿病診療を行っています。
健康診断で、
「空腹時血糖は正常だったのにHbA1cが高かった」
という方もご相談ください。
必要に応じて血糖値やHbA1cの再検査、75gOGTTなどを行い、糖尿病や境界型の可能性を評価します。
健康診断・人間ドックの結果をお持ちの場合は、受診時にご持参ください。
糖尿病について詳しく知りたい方へ
当院の糖尿病診療・検査・治療については、糖尿病内科のページをご覧ください。