梶山内科クリニック|京都市下京区西七条東御前田町の内科・糖尿病内科・循環器内科

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2026年4月1日にアメリカでFDAに承認されたオルフォルグリプロン(商品名:FOUNDAYO)について

オルフォルグリプロンとマンジャロ/ゼップバウンドについて

近年、肥満治療や体重管理の分野では、GLP-1関連薬への関心が高まっています。これまで広く知られてきたお薬のひとつが、チルゼパチド製剤であるマンジャロゼップバウンドです。これに加えて、2026年4月1日、アメリカでオルフォルグリプロン(商品名:FOUNDAYO)がFDAに承認されました。FOUNDAYOは、減量を目的として承認された経口GLP-1薬であり、注射ではなく1日1回の飲み薬である点が大きな特徴です。

オルフォルグリプロンは、GLP-1受容体に作用して食欲を抑え、食事量を減らし、体重減少を助けるお薬です。今回の米国承認では、食事や水の制限なく服用できることも強調されており、従来の一部の経口GLP-1薬(リベルサス)と比べて、服用のしやすさが期待されています。注射に抵抗がある方や、できるだけシンプルに治療を続けたい方にとって、選択肢のひとつになり得る薬です。

一方、マンジャロゼップバウンドは、どちらもチルゼパチドという同じ有効成分を含む注射薬です。いずれも週1回の皮下注射で使用するお薬であり、毎日服用する必要はありません。つまり、オルフォルグリプロンと比べると、「毎日飲む内服薬」か、「週1回の注射薬」かという大きな違いがあります。

患者さんにとってわかりやすい違いは、まず使い方です。オルフォルグリプロンは1日1回の飲み薬で、食事のタイミングをあまり気にせず使えるのが利点です。これに対して、ゼップバウンドやマンジャロは週1回の注射で済むため、「毎日薬を飲むのは面倒」「飲み忘れが心配」という方には注射薬のほうが続けやすい場合があります。逆に、「注射は避けたい」「通院や自己注射への心理的ハードルが高い」という方には、オルフォルグリプロンのほうが受け入れやすい可能性があります。

減量効果については、現時点の公開データを単純に並べると、チルゼパチド製剤(ゼップバウンド/マンジャロ)のほうが、より大きな体重減少を示している傾向があります。ただし、これは別々の臨床試験の結果を比較したものであり、同じ条件で直接比較した結果ではありません。そのため、「必ずこちらのほうが上」と断定するのではなく、現時点では注射のチルゼパチド製剤のほうが強い減量効果が期待されやすい一方で、オルフォルグリプロンには飲み薬としての大きな利便性がある、という理解が適切です。

副作用については、いずれのお薬もGLP-1関連薬として、吐き気、下痢、便秘、嘔吐、食欲低下などの消化器症状が中心です。また、添付文書上は、甲状腺髄様がん(MTC)の既往や家族歴がある方、MEN2のある方では使用できないといった重要な注意点があります。体質や持病、現在使用している薬によって向き不向きがあるため、実際の治療選択は、体重だけでなく、糖尿病の有無、通院状況、注射への抵抗感、ライフスタイルなども含めて検討することが大切です。

オルフォルグリプロンは、今回アメリカで承認されたことで、「減量治療の飲み薬」という新しい選択肢として注目されています。これまで「注射はちょっと不安」「内服で減量治療ができたら続けやすいのに」と感じていた方には、今後大きな関心を集める可能性があります。一方で、日本では2026年4月2日現在、承認されておらず、実際に国内で使える時期や条件については、今後の動向をみていく必要があります。

当院では、体重管理治療を検討される方に対して、効果だけでなく、続けやすさや生活へのなじみやすさも重視してご相談を行っています。飲み薬が向いている方、週1回注射のほうが合っている方はそれぞれ異なります。ご希望や生活スタイル、不安な点を伺いながら、無理の少ない方法を一緒に考えていきます。

当院では肥満・ダイエット外来を行っております。詳しくは肥満・ダイエット外来のページをご覧ください。