2026/09/10
マンジャロで便秘になる原因と対策|水分・食事・運動と受診の目安を解説
マンジャロを使用している方から、
「マンジャロを始めてから便秘になった」
「3~4日便が出ない」
「水分や食物繊維を増やした方がいい?」
「便秘薬を飲んでも大丈夫?」
といった質問をいただくことがあります。
マンジャロ(チルゼパチド)では、便秘は比較的よくみられる胃腸症状の一つです。
日本人2型糖尿病患者を対象とした臨床試験では、便秘はチルゼパチド投与群の約8~18%に認められました。また、吐き気や下痢に比べて便秘は長く続くケースも確認されています。
なぜマンジャロで便秘になる?
チルゼパチドによって便秘などの胃腸症状が起こる詳しい機序は完全には明らかになっていません。
ただし、実際の治療中には次のような要因が重なることがあります。
食事量が大きく減る
→ 便の材料そのものが少なくなる
水分摂取量が減る
→ 食事量が減ることで、食事から取っていた水分まで減る
活動量が減る
→ 食事量が少なくなり、だるさなどから歩く量が減ることがある
マンジャロによる消化管への作用
→ チルゼパチドには胃内容排出を遅らせる作用があり、胃腸症状との関連が考えられます。
つまり、マンジャロそのものだけではなく、「食べる量・飲む量・動く量が同時に減る」ことも便秘を悪化させる要因になります。
対策① 水分を意識して取る
まず確認したいのが水分です。
マンジャロで食欲が低下すると、
「食事は半分になったけれど、水分量も半分になっていた」
ということがあります。
特に便が硬い場合には、一度に大量に飲むより、水やお茶などをこまめに取ることを意識してください。
ただし、心不全や腎臓病などで水分制限を受けている方は、自己判断で大量に飲まず医師へ相談してください。
対策② 食物繊維を適量取る
野菜、きのこ、海藻、豆類、果物などから食物繊維を取ることも便秘対策になります。
食物繊維には便の量を増やしたり、便通を改善したりする効果があります。
ただし、食物繊維は増やせば増やすほどよいわけではありません。
すでに強い便秘や腹部膨満がある状態で大量の食物繊維を急に取ると、
お腹が張る、ガスが増える、苦しくなる
ことがあります。
そのため、
少量から徐々に増やす+水分も一緒に取る
ことをおすすめします。
対策③ 極端に食事量を減らさない
「マンジャロで食欲がないから、ほとんど食べない方が早く痩せる」
という考え方はおすすめできません。
食事量が極端に少なくなれば、タンパク質やビタミンだけでなく、便の材料になる食物そのものも不足します。
少ない食事量の中でも、
タンパク質+野菜+適量の主食
を基本に、できるだけバランスよく食べることが大切です。
対策④ 軽い運動を取り入れる
運動は体重を減らすだけでなく、便秘対策としても役立つ場合があります。便秘の診療ガイドラインでも、運動は一部の患者さんで症状改善が期待できるとされています。
例えば、
20~30分程度のウォーキング
スクワット
日常生活で歩く量を増やす
といったところから始めます。
マンジャロ使用中は筋肉量維持も重要なので、できればウォーキングだけではなく筋トレも組み合わせるのがおすすめです。
便秘薬を使ってもいい?
水分・食事・運動を見直しても便秘が続く場合には、便秘薬を使用することもあります。
便を柔らかくする薬、腸管内の水分を増やす薬、腸の動きを促す薬など複数の種類があり、症状や年齢、腎機能、他の薬との組み合わせによって適切な薬が異なります。
そのため、
「マンジャロを使っているから、この便秘薬を毎日飲めばいい」
と自己判断せず、便秘が続く場合には医師へ相談してください。
増量後に便秘が強くなった場合は?
マンジャロの胃腸症状は、治療開始時や用量を増やしている期間に起こりやすいことが分かっています。
例えば、
2.5mgでは便秘なし
↓
5mgにして便秘が強くなった
ということもあります。
便秘を含む胃腸症状が強く、現在の用量を十分に耐えられない場合には、増量を急がず、用量調整や増量時期について医師へ相談します。日本イーライリリーも、胃腸障害で忍容性が得られない場合は、減量または漸増延期を考慮するとしています。
このような便秘は早めに受診してください
ここが非常に重要です。
マンジャロ使用中の便秘では、
・水分をこまめに取る
・食物繊維を適量取る
・極端に食事量を減らさない
・歩行や筋トレなど身体を動かす
・便秘が続く場合は便秘薬について医師に相談する
ことが基本です。
特に、マンジャロ使用中は食欲が低下するため、食事量と一緒に水分や食物繊維まで減っていないかを確認してみてください。
一方、高度の便秘+腹部膨満・持続する腹痛・嘔吐などがある場合は、通常の便秘として様子を見ず、早めに受診してください。
京都でマンジャロ治療をご検討の方へ
梶山内科クリニックでは、京都市下京区で対面・オンラインによる肥満・ダイエット外来を行っています。
マンジャロ治療中の便秘や吐き気などの副作用についても、診察時にご相談いただけます。